2008年08月31日

【正論】「靖国」を全戦没者慰霊の場に

加地伸行 立命館大学教授、大阪大学名誉教授    08/22更新

 ≪やはり「心」の問題だ≫
 この8月15日、靖国神社は静かであった。ここ数年のあの騒ぎはいったい何だったのであろうか。
 中国はオリンピックや国内治安で忙しく、韓国は現政権打倒の勢力がその運動に熱中していて、靖国神社問題について何一つ騒がない。彼らにとって靖国神社問題は、所詮(しょせん)、対日政策カードの一枚にすぎず、彼らの心の問題ではなかったことをはっきりと示している。
 しかし、日本人にとって靖国神社問題は心の問題である。騒がしくない今のこのときにこそ、静かに語るべきであろう。
 これまで、靖国神社の存在の正当性について、多くの人によって語り尽くされたと言って過言でない。
 にもかかわらず、近隣諸国ならびに日本人の一部は、毎回、初歩的な話にもどるため、相変わらず同じ説明を繰り返さねばならない。その徒労から、おのずと反中・反韓とならざるをえなくなる。
 一方、日本人側からも、A級戦犯者の分祀(ぶんし)要求などという、神道についての無知、あるいは国立戦没者追悼施設建立などという、中韓への阿諛(あゆ)追従をさらけだす者がいる。

 ≪松井大将の慰霊鎮魂の誠≫
 もういい。靖国神社問題は、近隣諸国との関係などといった外面的な問題ではなく、あくまでも日本人の心、内面的な問題なのであるから、日本人の主体性に基づいての生産的な議論をすべきであろう。
 そこで、私はここに靖国神社に対して新しい一つの提案をいたしたい。それは、日本人の心に沿ったありかたとしてである。
 その提案とは、靖国神社の現行の春秋二例大祭の他に、8月15日に夏季特別大祭を新しく設けていただきたいという願いである。
 靖国神社拝殿に向かって左に、鎮魂社という小さな社がひっそりと建っている。昭和40年の創建で、靖国神社に合祀されていない日本人神霊(例えば西郷隆盛)や全世界の戦死者・戦禍犠牲者(例えば湾岸戦争関係者)の神霊がそこに祀(まつ)られている。
 その諸霊を英霊とともに新設の夏季特別大祭において降神して祭神とし、慰霊鎮魂の誠を尽くしていただきたいのである。
 A級戦犯として逮捕され、刑死した松井石根の主たる罪は昭和12年の南京事件の総責任者としてであった。しかし、松井大将は昭和14年に発願し、興亜観音の開眼(かいげん)法要を行い、敵味方ともに慰霊鎮魂し続けた。その観音寺(熱海市)には「支那事変日本戦没者霊位」「支那事変中華戦没者霊位」と記された二基の位牌(いはい)が並んでいる。
 退役した松井は戦前から昭和21年に戦犯として逮捕されるまで、雨の日も風の日も、2キロ以上の険しい山道を登って参詣し慰霊鎮魂を続けていたのであった。

 ≪敵味方なく夏季大祭を≫
 いや日本人だけではない。キューバ社会主義革命の指導者カストロは、7月26日の第一回革命記念祭において、名誉ある遺族席に、自軍兵士の両親のみならず、打倒した敵のバチスタ軍兵士の「御両親」(カストロのことば)も招いた。
 カストロ曰(いわ)く、「われわれに抗して戦いに死んだ勇敢な兵士たちの妻や子供も、(我が軍死亡者のそれと)平等に尊敬され、保護され、援助をうけなければならない。彼ら(死んだ兵士たち)はキューバの不幸について責めがあるわけではない」と。このとき、カストロ27歳(堀田善衛『キューバ紀行』)。
 戦争においては、人間は己を正しいとし、それぞれの立場で戦う。憎みあって戦う。しかし、勇敢に戦った死者に対しては、生き残った者は敵味方の区別なく勇者として遇すべきであろう。
 われわれ日本人は、慰霊鎮魂を古代から行ってきた。敵への怨(うら)みも味方への親しみも越え、「怨親(おんしん)平等に回向(えこう)する」(松井のことば)のがわれわれ日本人である。
 そうした心のままに、8月15日の靖国神社(全国の護国神社)夏季特別大祭に参拝しよう。折しも盂蘭盆(うらぼん)の期間であり、人々は祖霊と有縁無縁(うえんむえん)一切精霊(いっさいしょうりょう)とに回向するときではないか。これは国民的心情である。
 それに基づけば、日本国を代表する首相であるならば、おのずと主体的に参拝することとなるであろう。主体的なのであるから、靖国神社問題を政策カードぐらいにしか思っていない外国勢力に右顧左眄(さべん)することはない。
 いや、首相だけではない。両陛下もまた日本人の心情、「怨親平等」を深く確(しか)と理解しておられるはずである。
 「すべての戦没者のために、平和のために祈る」ことを靖国神社が具体的に積極的に示されんことを願ってやまない。
posted by ディポ at 15:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 慰霊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月30日

全国学力テスト結果

全国学力テスト結果
産経新聞  20年8月30日
posted by ディポ at 21:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

偽装脱北の女工作員

脱北の女工作員
posted by ディポ at 10:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月28日

戦没者への礼知らぬ河野議長

【土・日曜日に書く】産経新聞政治部・阿比留瑠比  2008.8.24
 ≪唐突な加害強調≫
 今年も8月15日、天皇、皇后両陛下ご臨席のもと日本武道館で政府主催の全国戦没者追悼式が開かれ、全国から約7000人の戦没者遺族や関係者が出席した。正午の黙祷(もくとう)後、天皇陛下が「全国民とともに、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し…」と軍人・軍属や一般市民の犠牲者を悼む言葉を述べられ、式は厳粛なムードで進行した。

 だが、河野洋平衆院議長が追悼の辞を読み始めると、会場の空気は微妙にざらつき出した。参列した国会議員の一人は「会場の戦没者遺族らのことを思うと、聞くに堪えなかった」と振り返る。河野氏はこう日本の「加害」を強調したのだった。

 「(日本軍による)非人道的な行為で人権を侵害され心身に深い傷を負い今もなお苦しんでいる方々に、改めて心からのお見舞いの気持ちを申し上げたい」

 先の大戦では、多くの国と地域の民が大きな損害を被った。日本も関与したそうした犠牲者に思いをはせ、反省することも大切だろう。だが、なぜ日本の戦没者を追悼するための式典で、遺族の気持ちを逆なでしてまで日本の加害を言い募らなければならないのか。

 河野氏は、昨年の追悼式でも次のようにあいさつし、日本側の被害を相対化してみせていた。

 「わが国の軍靴に踏みにじられ、戦火に巻き込まれたアジア近隣諸国の方々にとっても、あるいは真珠湾攻撃以降、わが国と戦って生命を落とされた連合国将兵にとっても同じ悲しみである」

 ≪「戦犯」も追悼対象≫
 また、河野氏は今年の追悼式では、「政府が特定の宗教によらない、すべての人が思いをひとつにして追悼できる追悼施設の設置に真剣に検討を進めることが求められる」とも述べ、政府に国立・無宗教の追悼施設設置を促した。

 河野氏は平成18年の追悼式では、「戦争を主導した当時の指導者たちの責任をあいまいにしてはならない」とも指摘している。これと合わせると、今回の発言はいわゆる「A級戦犯」14人を含む戦犯も合祀(ごうし)されている靖国神社とは異なる、新たな追悼施設が不可欠だと考えているのだろう。

 しかし、河野氏のこうした言動には矛盾がある。全国戦没者追悼式では、正面に「全国戦没者之霊」と書かれた白木の柱が立てられるが、「霊」という言葉自体、宗教観から切り離せない。
 さらに、平成14年2月に開かれた福田康夫官房長官(当時)の私的懇談会の議事録で、政府は「全国戦没者之霊」について、「そういう方々(A・B・C級戦犯)を包括的に全部引っくるめて全国戦没者の霊という全体的な概念でとらえている」と答弁している。

 つまり、全国戦没者追悼式は河野氏が忌避する「A級戦犯」の霊も対象としているのだ。実際、追悼式には、「戦犯」の遺族も招かれ、毎年つつがなく開催されてきた。河野氏の論理では、現在の追悼式もまた、「すべての人が思いをひとつにして追悼」することができないということになる。

 ≪目立つ個人的感情≫
 それでなくても、河野氏のあいさつは、三権の長の一人としての自分の立場の重みや、時と場所をわきまえないような個人的な感情の発露ばかりが目立つ。

 昨年の追悼式では、「(日本国民は)『日本国憲法』に象徴される新しいレジームを選択して今日まで歩んでまいりました」とも述べた。この発言は、憲法を頂点とした行政、教育、外交・安全保障などの基本的枠組みを見直す「戦後レジームからの脱却」を掲げていた当時の安倍晋三首相への皮肉・反論だとみられる。

 河野氏がどんな思想・信条を持とうと自由だが、天皇、皇后両陛下が臨席され、大勢の戦没者遺族らが見守る年に一度の追悼式で、ときの首相をあてこするような発言はいかがなものだろうか。

 昨年3月には、河野氏は扇千景参院議長(当時)が世界各国の駐日大使を招いて催した「桜を愛でる会」でこうあいさつした。

 「春になると日本中埋め尽くす桜の花ですけれども、色も違いますし、咲き方も違います。しかしそれはすべて桜であることは間違いありません、全部桜です。それはあたかも日本の国の議論のようですね。これが本日の『河野談話』でございます」

 河野談話とは一般に、慰安婦募集における日本軍関与の強制性を認めた平成5年の河野官房長官談話のことを指す。そして河野氏は桜の話に例え、慰安婦の強制連行(狭義の強制性)を否定した安倍首相を批判し、外国大使に国家中枢部の意見対立を喧伝(けんでん)した形だ。

 河野氏は素直に自分の考えを伝えようとしているだけかもしれないが、議長として少しはしゃぎすぎではないか。(あびる るい)
posted by ディポ at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 慰霊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月24日

グルジアにチャーチル待望論

チャーチル待望論
産経新聞 20.8.20
posted by ディポ at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

朝鮮民族の復讐のカタルシス

【正論】筑波大学大学院教授 古田博司 2008.8.20
 ≪拉致と竹島支配の共通性≫
 言いにくいことだが、北朝鮮による日本人拉致と韓国による竹島実効支配は、人間と領土という違いこそあれ、じつは朝鮮民族の日本に対する意識の地平においては同じものである。それは、日本の主権を侵して奪い去ってやったという彼らの「復讐(ふくしゅう)のカタルシス」に由来するものであり、過去の被植民地化という恥辱から生ずる、ストレスやコンプレックスの解消の素材であり続けていると言わねばならない。

 ここに彼らがこのカタルシスを手放すことがなかなか難しい原因があると思われる。

 ならば韓国相手の竹島の方は、国際司法の場で民主的に決着をつければ良いではないかと、人は言うかもしれない。しかし、国際社会というのは本来アナーキーなもので、出てこいと言われて、負けると分かっている法廷に、のこのこと出かけていく者もいなければ、召喚を命令できる明確な主体も存在しない。

 人間は理性にのっとっていれば、普遍的な価値観を共有でき、国際正義に基づく解決が当事者間の紛争を未然に防ぐのだというモダンな理想は、「後近代(こうきんだい)」の現代ではもはや夢をさそう物語にもならないのではないだろうか。

 ≪「反日のうねり」に転化せず≫
 ここのところの中学社会科の新学習指導要領の解説書における竹島問題をめぐる韓国民の反応も、日本の一部マスコミの期待にもかかわらず、1980年代のような大きな反日のうねりには転化しなかった。韓国でもようやく後近代が本格化しつつあり、誰かが普遍的な価値観をになって人々を扇動できるような時代がもう終わったということなのである。
 
すでに手に入れているのだから、なにを騒ぐ必要があるのかと、効率性をまず考えるのがポストモダンな生き方というものである。だから韓国政府は実効支配が完璧(かんぺき)だという政治的パフォーマンスを演じればそれで済むのだろう。

 しかしこのような後近代の情況は、韓国民のモダンな物語をも確実に切り崩さずにはおかない。たとえば、韓国が日本に強要し続けた「正しい歴史の認識」がそれである。じつは現在の歴史記述に関連する教科書では、国定のもの以外に検定数種がすでに多彩に使われているのが現状となっている。

 中学校の社会では9社10種類、高校の韓国近・現代史では6社6種類、世界史は3社3種類があり、19種類もの「正しい歴史の認識」がゆるい検定下で別に存在するという矛盾が生じている。

 この事実に気づいているのか、教科書の中にはすでに開き直った記述も見られ、「我々の歴史を正しく見るということは重要なことだ。問題はどのようにすれば我々の歴史を正しく見られるかという事実だ」(『高等学校 世界史』教学社)と、自己の失政の歴史をも正しいものと認識したいという、意欲あふれる教科書まで登場している。

 ≪先祖批判を許さない儒教≫
 これらすべてを精読したところ、実りある知見を得たのでここで紹介しておきたい。それは彼らが何故(なぜ)これほどまでに自らの歴史を正しいものとしたがるのかという根本の動機である。管見ではそれは、「儒教道徳上、失敗した先祖を非難することができない」という伝統的で圧倒的なプレッシャーによるのだと思われるのである。

 そのカタルシスのためには、たとえ植民地化されるという「失政」を犯そうと、自らの先祖は絶対に正しいことをしたと言わなければならない。

 そのような儒教的な考えがどんなに偏狭であることか、それは彼らの世界史関連の記述を見ればよく分かる。20世紀は列強による植民地化の時代であったが、韓国人は多くの歴史教科書で平然と被植民地諸国を見くだすのである。

 「東南アジアの諸国は次第にヨーロッパ強大国の原料供給地と植民地に転落した」のであり、「エジプトは英国の保護国に転落した」し、「インドは英国の原料供給地と商品市場に転落した」と、記述する。

 しかし、自分たちに関しては、そうは言いたくない。「朝鮮は日本の植民地支配を受けることになった」のであり、「日帝は朝鮮の国権を侵奪した」のだと、他国に押しつけようとする「転落」歴史観から、自分たちだけは絶えず逃れ出る記述をこころみるのである。

 敢(あ)えて厳しい見方をすれば、拉致問題も、竹島問題も、歴史教科書問題も彼らの卑小なるカタルシスが根にある。ゆえに、すべての解決は彼らの謙虚さと自省から始まるのであり、そのような作業は少数だが心ある韓国人の間から、すでに曙光(しょこう)のように輝き始めているものと私は見ている。
posted by ディポ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統・文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月20日

中国語になった日本語

中国語になった日本語
産経新聞 20.8.20
posted by ディポ at 17:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統・文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月16日

南オセチア自治州

南オセチア自治州
読売新聞20.8.10
posted by ディポ at 07:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月15日

五輪外交とスパイ戦

五輪外交とスパイ戦
産経新聞20.8.12
posted by ディポ at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月14日

インドの代理出産

インドの代理出産
産経新聞20.8.13
posted by ディポ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 外国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

南オセチアを巡る主な構図

南オセチアを巡る主な構図
読売新聞20.8.11
posted by ディポ at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月08日

仮想的は日本「独島全面戦争」

仮想的は日本 「独島全面戦争」
産経新聞 20.8.5
posted by ディポ at 10:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事・外交 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月07日

内閣改造世論調査

内閣改造世論調査
産経新聞・FNN合同調査 20.8.5
posted by ディポ at 16:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月06日

親が外国籍 30人に1人

親が外国籍 30人に1人
産経新聞 20.8.4
posted by ディポ at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 伝統・文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月02日

福田改造内閣と閣僚の配分

福田改造内閣
閣僚の配分
読売新聞20.8.2
posted by ディポ at 09:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

イチローの3000安打の軌跡

イチローの3000安打の軌跡
産経新聞20.7.31
posted by ディポ at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育・スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。